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荒井 康夫; 鈴木 康文; 半田 宗男
Global 1995, Int. Conf. on Evaluation of Emerging Nuclear Fuel Cycle Systems,Vol. 1, 0, p.538 - 545, 1995/00
アクチノイド窒化物は、優れた熱的、核的特性から高速炉用新型燃料及びTRU消滅のための専焼炉燃料の候補として着目されている。本稿では、原研で進めてきた同燃料のR&Dについて要約した。高純度のウラン、ネプツニウム、プルトニウム窒化物及びそれらの固溶体試料は、酸化物の炭素熱還元により調整し、物性測定や照射試験に用いる燃料ペレットの焼結挙動についても検討を加えた。熱伝導度、蒸気圧等の高温物性値の温度及び組成依存性を明らかにするとともに、照射挙動把握と燃料健全性実証を目的とした照射試験も並行して実施している。さらに、アクチノイド窒化物の新しい燃料サイクルへの適応性を検討するための、溶融塩中での電解試験についても簡単に触れた。
荒井 康夫; 森平 正之*; 大道 敏彦
Journal of Nuclear Materials, 202, p.70 - 78, 1993/00
被引用回数:30 パーセンタイル:91.52(Materials Science, Multidisciplinary)窒化物燃料中に混入する不純物酸素が種々の燃料特性に与える影響を調べた。始めに炭素熱還元法により、通常量の酸素(0.1~0.2wt.%)を含有するウラン窒化物並びにウラン・プルトニウム混合窒化物を合成した。次に、これらに酸化物粉末を添加した上で焼結することにより、~0.3,~0.6及び~1.0wt.%の酸素を含有するペレットを調製した。化学分析、X線回折、顕微鏡組織観察により、燃料の化学組成、不純物酸素の挙動などを調べた。さらに、レーザーフラッシュ法により熱拡散率を測定し、試料の熱伝導度を求めた。これらの結果から、添加された不純物酸素の大半は第二相の酸化物中に存在すること、不純物酸素の混入によりマトリクスの結晶粒の成長が著しく抑制されること、~1.0wt.%の酸素の混入により試料の熱伝導度は約10%減少することなどの知見が得られた。
鈴木 康文; 前多 厚; 荒井 康夫; 大道 敏彦
Journal of Nuclear Materials, 188, p.239 - 243, 1992/00
被引用回数:21 パーセンタイル:84.68(Materials Science, Multidisciplinary)混合窒化物、(UPu)N(x=0,0.20,0.35,0.60,0.80,1.00)のU及びPu蒸気圧をクヌーセン・質量分析法によって測定した。窒化物試料は炭素熱還元で得られたUN及びPuNの混合物を均質化することによって調製して実験に供した。生成物については、X線回折によって固溶体形成の確認を行った。また、(U,Pu)N相の格子定数の組成依存性を調べた。蒸気圧測定は1mm径オリフィスのタングステンセルを用いて実施した。UN及びPuNに対しては、文献値とのよい一致がみられた。また、混合窒化物では固溶体比によりU及びPuN分圧の低下することが認められた。(U,Pu)N中のPuNの活量を評価した結果では、理想容体からはずれることが示唆された。
鈴木 康文; 岩井 孝; 荒井 康夫; 笹山 龍雄; 塩沢 憲一; 大道 敏彦; 半田 宗男
JAERI-M 90-116, 47 Pages, 1990/07
高速炉用新型燃料であるウラン・プルトニウム混合窒化物燃料の照射挙動を把握し、その健全性を実証するためにJMTRでの第1回目の照射試験用燃料ピンを製作した。2本組のヘリウムボンド燃料ピンのうち1本については、燃料中心温度を測定するために熱電対を計装した。本報告書では燃料ピンの設計、燃料ペレットの製造と確性試験、燃料ピンの溶接と検査までの工程のほか、今回新たに設置したTIG燃料ピン溶接装置の概略についても紹介する。